小郡-萩-小郡周回コース
108Km
小郡河川敷公園-県道353号-国道9号-椹野川右岸の道-山口秋吉台自転車道-吉敷川右岸の道-県道204号-湯田温泉裏道-県道204号-一の坂右岸の道-大殿大路-県道204号-国道9号-県道196号-荒谷ダム-県道196号-国道262号-道の駅あさひ-国道262号-国道262号沿いの旧道-県道32号-国道262号-明木市の旧道-国道262号-萩市街-藍場川沿いの小道-中津江橋-阿武川右岸の道-県道67号-国道262号-明木市の旧道-県道308号-国道262号沿いの農道-下横瀬公民館-県道32号-国道490号-道の駅みとう-国道490号-県道28号-山口秋吉台自転車道-四十八瀬川沿いの道-県道353号-小郡河川敷公園
 山口県央部と歴史の町萩を結ぶ二つのルートを走る。
 新山口駅近くの小郡河川敷公園が今回のスタート地点になる。椹野川の右岸(下流に向かって右側)の県道353号を走り踏切を渡って国道9号に当った所で右折する。600mほど走り右折してJR山口線上郷駅横の踏切を渡り川沿いの道を走る。距離的には国道9号をそのまま走った方が近いが、スローサイクリング派には車が少なく眺めも良いこちらの道がお勧めだ。
道はすぐに山口秋吉台自転車道に合流するので、しばらくは椹野川の景色を楽しみながら走る。椹野川と吉敷川の分岐点で山口秋吉台自転車道は右折して橋を渡るが、今回のルートは直進して吉敷川沿いの一般道を行く。吉敷川に沿うように道を選んで走るとあまり車と出合わずにすむ。
そのうち県道204号(旧国道9号)に出るので吉敷川と分かれて右折する。そのまま県道204号を走ると湯田温泉のメーンストリートを通る事になるが、車を避けて一本北側の裏道を走るのがお勧めだ。裏道を走り住宅街の中を抜けると山口市役所前に出るので、そのまま県道203号通称パークロードを横切り直進する。一旦県道204号に出るが、すぐに左折して一ノ坂沿いの道に入る。
上郷駅横の踏切を渡る
吉敷川沿いの一般道
県道204号から左折して一ノ坂沿いの道へ
 一ノ坂沿いの道をさかのぼる。県立図書館の裏側あたりで右折して鴻東橋を渡り、喫茶店の間を抜けて細い道を進む。県道62号下堅小路を横切り大殿大路に入る。大殿大路は大内氏の舘の南辺に面した道で、大内氏時代(南北朝-戦国)に最も栄えた通りだ。
現在ではかつての繁栄の名残りはほとんど留めていないが、落ち着いた雰囲気を持った道で大内氏舘跡がある龍福寺や幕末に維新の志士達が宿泊した十朋亭などの史跡も所々に出て来る。また、最近になって古い町家を改築したギャラリーやNPO法人の拠点もでき始め、再生の気運が高まりつつある。
歴史の道の雰囲気を味わいつつ走っていると程なく道は県道204号に合流する。そのまま県道204号を走っていると今度は国道9号に合流するので右折する。国道9号から分かれると次は「道の駅あさひ」まで食料などを補給出来る店がほとんどないので、買うものがあればこの辺りで買っておいた方がよいだろう。
国道9号を1kmほど走ると「荒谷ダム」の道路表示があるので、それにしたがい左折し県道196号に入る。そのまま国道9号を進んで木戸山峠を越えるコースは、路肩がほとんどない上に交通量も多くトンネルも4ケ所あるので自転車は避けた方がよい。
一ノ坂川の鴻東橋を渡る
大殿大路
荒谷ダム方面に左折
 県道196号を荒谷ダム(宮野湖)方面に走る。少し走った所で道はふた手に分かれるが荒谷ダム方面は橋を渡り直進する。この辺りから徐々に勾配がきつくなり、採石場を過ぎると本格的な登りが始まる。辺りは急に静けさが増し、聞こえて来るのは鳥の鳴き声と渓流の水音だけだ。所々に佇んでいる石仏がこの道の古さを物語っている。
走った日は5月4日でゴールデンウィークの真只中にもかかわらず車がほとんど通らない静かな道をゆっくりと登って行く。野生のフジやシャガ、白い木イチゴの花などが沿道を彩っている。
登りのおおよその中間地点で荒谷ダムが姿を現わす。荒谷ダムを過ぎると八丁越と呼ばれる場所に差しかかる。次第に道幅が狭くなり山口県の県道名物の黄色いガードレールも途切れがちになる。しかし、勾配はそれほどきつく無く、滅多に峠越えをしない私でもギアを1-2枚分余裕を残して周りの景色を楽みながら登る事ができた。
峠を越えた所から萩市(旧旭村)に入り、すぐに国道262号に合流する。近くに「萩アクティビティパーク」があり、レーシングカートの走行音が聞こえて来た。
荒谷ダム方面に直進
荒谷ダムを見おろす
八丁越の登り
 国道262号に出て萩方面に左折する。広く良く整備された国道を佐々並地区に向かって下って行く。5kmかけて160mほど下るが路面状況が良いので安心して走れる。
下り切った所が萩市佐々並地区で、「道の駅あさひ」があるので小休止できる。佐々並地区は江戸時代に萩と防府を結んだ歴史の道萩往還の宿場として繁栄した所で、幕末には幕府恭順派(俗論派)と改革派(正義派)との間で激しい内戦が繰り広げられた。国道から離れて集落の中に入って行くとかつて激戦がうそのような静かな宿場町の趣を残す町並みを楽しむ事ができる。名物の佐々並豆腐も美味しく、道の駅でも購入出来るのでお勧めだ。
道の駅あさひを過ぎると道は再び登りはじめる。高度は先ほどの八丁越程度だが直線的に登って行くので意外と足にこたえる。ゆっくり登っていると、ちょうど今日は萩往還マラニックの日らしくゼッケンをつけた沢山の人々と出合った。すれ違う人々に挨拶しながら走ったが、もくもくと走る人、睡魔対策か大声で歌いながら歩く人、グループで楽しそうに話しながら歩く人など、自転車でも大変な距離を果敢に挑戦する人々を見て良い刺激をもらった。
標高405mの釿ノ切峠を越えて下りに入るが、この先にある3ケ所のトンネルを避けるために1 kmほど下った所で左折して旧道に入る。
道の駅あさひ前
釿ノ切峠
左折して旧道へ
 国道より少し低い所を流れている川沿いの旧道を慎重に制動をかけながら下って行く。道は細くうねっているので、ブレーキレバーを握る手の力を緩める事ができない。谷筋をなぞるように通っている道のために眺めはあまり良くないが、所々に狭い棚田が広がっていたりしてそれなりに山里の風景を楽しめる。
特に国道の不動滝橋の下は、不動院の急峻な石段や渓流沿いにそそり立つ
岩の崖などが見ごたえのある景観を作り出している。何より車がほとんど通らないので落ち着いて周囲の風景を観賞する事ができるのが嬉しい。
傾斜が次第に緩くなり視界が開けると県道32号に出るので右折する。すぐに国道262号に当るので今度は萩方面に左折する。800mほど走り明木市(いち)への旧道に入る。明木市は萩往還の萩からの最初の宿場で、明治時代の大火で町並みの大部分が消失したものの今なお往時の趣を残している。本当は静かな通りなのだろうが、今日はちょうど萩往還まつりが開催されていて沢山の人で賑わっていた。
明木市(いち)を抜けて再び国道9号に合流して少し走ると萩有料道路への進入路があるので、自転車は右折して国道262号を走る。
不動滝橋の下
明木市(いち)
萩有料道路入口前で右折
 阿武川沿の左岸を通る国道262号を萩市街(旧萩市)を目指して走る。しばらく走っていると長門峡方面右折(県道293号)の道路案内がある。ここを右折して阿武川の右岸を通る県道67号を走って萩市街に入るコースもあるが、今回はそのまま国道を直進した。
右側に展開する阿武川の景色を鑑賞しつつのんびり走っていたが、途中からは路肩がほとんどなくなった上に見通しがきかないカーブもあり、後続車に非常に神経を使うようになる。さっきの交差点を右折して県道67号を走れば良かったと後悔した。萩市街近くになるとようやく歩道が出て来たので逃げ込む。
阿武川が松本川と橋本川に分かれる辺りから国道は川から離れ萩の町の中に入る。市民体育館前の交差点で右折して北上し橋本橋を渡る。時間と体力に余裕があれば萩市街をゆっくりと回っても良いが、今回は午後から雨の予報が出ていたので残念だが早めに帰途につく事にする。
橋本橋を渡ってから100mほど走ると「藍場川」と書かれた案内板があるので右折して細い路地に入る。この道は見落としやすいので注意が必要だ。
この交差点を直進したが…
阿武川左岸の国道
「藍場川」を見落とさないように
 藍場川沿いの小道を走る。藍場川はハトバと呼ばれる洗い場や川船が通れるように中央が高くなった石橋が所々に見られ、周辺地区は歴史的景観保存地区に指定されていて江戸時代の城下町の情緒を良く残している。この地区には山県有朋誕生地や桂太郎旧宅などもある。藍場川沿いの静かな小道を走っていると松本川土手の道に出るので少し下流方面に走り中津江橋を渡る。橋を渡った所で右折して川沿いの道をさかのぼり萩市街に別れを告げる。
すぐに道は県道67号に合流するが、対岸の国道262号の交通量がうそのような静かな道だ。道幅は国道より狭いが自転車にはこちらの道の方が安全快適に走れる。山口県においては国道は自歩道の整備が遅れていて県道の方が安全に走れる事の方が多い。
小郷橋を渡り右折して新京山橋を渡ると国道262号に出るので先ほど走って来た方向に戻る。往路と同じく明木市(いち)への旧道に入る。国道262号をそのまま走ると標高80mほどの小さな峠を越さなくてはならないが、旧道を通る事で峠を迂回する事ができる。明木図書館を過ぎてすぐの所を県道308号方面に右折するが、この進入路は狭くて分かりにくいので注意が必要だ。
藍場川沿いの静かな道
阿武川右岸の県道67号
県道308号へ右折
 県道とは言うものの道は細い。橋を渡った所で左折してすぐに県道308号とは別れて国道262号と並行して走る農道に入る。明木地区は萩と三田尻(防府)を結ぶ萩往還と萩と赤間関(下関)を結ぶ赤間関街道の追分けに発展した宿場町だ。主要道を走る場合は国道262号から角力場地区で右折して県道32号に入るが、このルートは絵堂地区までは赤間関街道に沿って伸びている。
山裾に沿ってのびる静かな農道を走っていると木造の趣のある建物が出て来る。これが明治39年建設の下横瀬公民館で元の明木村立図書館だ。国指定の文化財に登録されていて、こんな山里で近代化遺産に出会えるとは思わなかった。ここで左側の道を選び県道32号に合流する。
徐々に勾配がきつくなり雲雀峠の登りにはいる。かつての雲雀峠越えの県道は幅が狭くトンネルもあって自転車には厳しい道だったが、直線的に峠を越える新しい道が出来てからは安全に走れるようになった。しかし、登坂車線がついた県道を、追い越して行く車を見ながら淡々と登って行くのは少々味気ない。広めの歩道もついているが、至る所に車から投げ捨てられた茶色や緑色のガラス瓶の破片が散乱し非常に神経を使う。
萩-小郡ルートの復路の最高地点である標高246mの雲雀峠を越えて下りにはいる。道は途中から国道490号に変わる。新緑の中国山地を抜けるので眺めは良いが、やはりこの国道も路肩や歩道がない古い部分が多く後続車を気にしながらの走行になる。
下横瀬公民館(旧明木村立図書館)
県道32号に合流
眺めは良いが逃げ場がない
 絵堂地区に入ると秋吉台方面に右折して県道32号を走り日本最大のカルスト台地秋吉台に通じる道があるので、時間と足に余裕がある人はそちらに行くのも良い。その時は秋吉台コースが参考になる。
今回はそのまま小郡に向かう。「道の駅みとう」の手前の交差点から国道は490号から435号に変わる。美東町大田地区に入ると「道の駅みとう」があり、そこからは大田川沿いに遊歩道が敷かれているのでしばらくは大田川の景色を楽しみながらのんびりと走る事ができる。国道435に戻り植竹交差点を直進するがここから道は国道は490号に戻り、柿ノ木原交差点を通過した所から今度は県道28号に変わる。低い才ケ峠を越えて山の間に細長く伸びた田園地帯を抜け、真名地区の旧道に入り湯ノ口交差点をパスする。再び県道28号に出て小郡方面を目指すが、ここから山口秋吉台自転車道に合流出来る。
ニ本木峠を越えて自転車道を走り四十八瀬川沿いに下って行く。この自転車道の下りは所々に荒れた部分があり注意が必要だが、県道にあるトンネルを迂回できるので助かる。峠を下り切ったら小郡に到着だ。川沿いに走り国道9号を渡り、往路で走った県道353号を南下して河川敷公園に戻る。

往路と復路は距離的にはほぼ同じだ。往路の方は400m級の峠が二つあるが、復路の方は246mの雲雀峠以外はたいした峠はなく体力的には復路の方が楽だが、往路はコースが変化に富んでいて走りごたえがある。どちらも景色が良くサイクリング向きの道だ。

道の駅みとうと川沿いの遊歩道
真名地区で旧道に入る
荒れた自転車道